<前回よりつづき>

 

カメラは大きくレンズ交換式カメラとレンズ一体型カメラに分類することができます。

“システムの拡張性”を機能として備えていると言えるのはレンズ交換式カメラということになります。

レンズ交換、と言ってもピンとこない方がいるかもしれませんが、レンズによって用途も変われば写りも変わるのがカメラです。カメラ愛好家の間ではフィルムの時代から”カメラはレンズが決め手”というフレーズが常套句として使われるほどなのです。

 

例えば前回の話に出た望遠レンズを付ければ遠くのものを撮ることができるようになり、広角レンズを付ければ実際の視野以上の広い範囲の景色を撮ることができるようになります。

そしてレンズの違いとしてよく挙げられるものに、”ズームレンズ”と”単焦点レンズ”があります。

 

ズームレンズという名称は聞き覚えがあるという方が多いかと思います。

大まかに言うと写る範囲を光学的に調整することができるレンズのことです。”12倍ズーム”とか “30倍ズーム”などと表記されているのは、最も広い範囲を写した状態から最も狭い範囲(遠いところ)を写した状態までの焦点距離が何倍になっているか、というのを表したものです。

 

単焦点レンズは、つまりはその逆、写る範囲を光学的に調整することが出来ないレンズということになる訳です。広い範囲を写したければ被写体から離れなければならないし、遠くの被写体を撮るには近づくしかない、つまりは写る範囲が被写体との距離によってのみ決まるというレンズなのです。

 

そんな不便そうなレンズをどうしてわざわざ付けるのでしょうか。

もちろん、単焦点レンズはズームレンズとは違う魅力を備えているのです。

 

 

<つづく>