<前回よりつづき>

単焦点レンズを語る上で理解しておかなければいけないのがf値と言われる数値です。
f値はレンズの明るさを表す指標で、最小f値が小さければ小さいほど”明るいレンズ”だということになります。
例えばズームレンズだと3.5〜4が最小f値のものが一般的ですが、単焦点だと多くのものは最小f値が1.4〜1.8となります。つまり単焦点の方が”明るいレンズ”であるという訳です。
“明るいレンズ”は、その名の通り、多くの光を集めることができるレンズです。
光量の少ないシチュエーションでの画質は、センサーサイズとレンズの明るさでほぼ決まると言って良いかと思います。
暗い場面でのズームレンズの写りに不満があるような場合は、これを単焦点レンズに変えることが一つの解決策となり得るでしょう。
同様にセンサーサイズとレンズの明るさによって決定されるのがボケ量です。同じ焦点距離で比べた場合センサーサイズが大きければ大きいほど、f値が小さければ小さいほどボケの量は多くなります。
大きなカメラを買ったものの、パンフレットの作例のようなふわっとした写真が撮れないなどの不満も又レンズを単焦点に換えることによって解決することがあるのです。
もう一つ単焦点レンズのメリットとして挙げたいのが携帯性です。
大型の単焦点レンズもある為、一概に言えることではないのですが、単焦点レンズには非常に小型なものが存在します。
カメラを買ったものの、その重量や大きさがネックとなり持ち出さなくなってしまったというような場合、小型の単焦点レンズに付け替えることによる携帯性の改善で、再び持ち出す機会が増えたというようなこともあるのです。
<つづく>